依存症
依存症は「本人の意思が弱いから起きるもの」ではなく、脳の働きに変化が起き、コントロールが困難になる治療が必要な病気です。
倉光病院では、アルコール、薬物、ギャンブルなどの各種依存症に対応した専門的な治療を行っています。
主な疾患
- アルコール依存症
- ギャンブル依存症
- 薬物依存症
- ネット依存症 など
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依存症について
アルコール依存症
アルコール依存症とは、アルコールをコントロールして飲むことができなくなった状態です。 酒を少量でも口にすると、ほどよい量で切り上げることができず、やがて必ず酒による問題を起こします。
この病気については誤解や偏見(意志の弱い人、酒にだらしのない人など)がまかり通っていますが、アルコール依存症は本人の心がけの問題ではなく、病気です。
ギャンブル依存症
ギャンブル依存症とは、あらゆるギャンブルにのめり込むことで発症する病気です。アルコール依存症と同じく慢性進行性の病気であり、年月を重ねるごとに悪化し、借金をしてでも続けてしまうことが特徴です。
進行の過程にはアルコール依存症と共通点が多く、時間が経つほどに自分の意思だけでコントロールすることが難しくなります。早期の気づきと治療が、回復への第一歩となります。
薬物依存症
薬物依存症とは、ドラッグなどを繰り返し使用することで、自分の意思ではやめられなくなる病気です。薬物には「身体依存」と「精神依存」の2つの側面があります。
身体依存では、薬の効果が切れると手足の震えや幻覚、意識障害などの離脱症状(禁断症状)が現れます。
精神依存では、「どうしても薬が欲しい」という強い欲求が抑えられなくなり、使用をやめられなくなります。
ネット依存症
ネット依存症とは、オンラインゲーム・SNS・動画視聴・掲示板利用などに過度に没頭し、日常生活や学業・仕事・人間関係に支障をきたす状態を指します。本人の意思だけでは利用をコントロールできなくなることが特徴です。
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治療について
当院は、環境を変えて依存症治療を行う入院ARP(Addiction Rehabilitation Program)と、当院への通院で行うデイケアプログラムを取り入れています。分かりやすい治療を目指し、本人の意思を尊重しながら家族も支援していくという、層の厚いケアを実施しております。
- 薬物療法
- 入院治療(入院ARP)
- 作業療法
- デイケアプログラム
- リカバリーセンターでのプログラム
さらに、リカバリーセンター(デイケア)と連携し、同じ経験を持つ仲間との交流や、回復者スタッフからのアドバイスが得られる環境を整えています。「治療 → 回復 → 社会参加」を切れ目なく支援できる体制が当院の特徴です。
アプリを使った減酒治療
倉光病院では、依存症治療の一環として、飲酒習慣を見直す新しい治療法を提供しています。国内で初めて保険適用された減酒治療補助アプリ「HAUDY(ハウディ)」を活用し、「お酒を減らしたい」と考える患者さんを強力にサポートします。
HAUDY(ハウディ)とは?
HAUDYは、医師の診断のもとで処方されるプログラム医療機器(治療アプリ)です。スマートフォンのアプリを通して、患者さん一人ひとりの飲酒習慣の修正による減酒を目指します。
日々の飲酒行動を記録・可視化
毎日、飲酒記録や一日の振り返りを行うことで、ご自身の飲酒パターンを客観的に把握できます。
セルフケアと学習コンテンツ
アプリのガイドに沿って、ご自身のペースで「振り返り」「セルフケア」「学習」を進めることができ、減酒への意欲を高めます。
科学的根拠に基づく治療
臨床試験を経て承認された、保険適用の治療法です。
アプリデータに基づいた個別の治療
当院では、「HAUDY」の「医師アプリ」に反映される患者さんの詳細な飲酒データや取り組み状況を診察時に確認します。
個別の目標設定とフィードバック
アプリのデータに基づき、医師が患者さん一人ひとりの状況に合わせた目標の再設定や具体的なアドバイスを行い、治療効果を最大化します。
診察外での治療継続をサポート
アプリが診察外でも患者さんの治療継続をフォローするため、治療へのモチベーションを維持しやすくなります。
オンライン診療による治療の可能性
HAUDYを活用した治療では、アプリで日々の飲酒データを共有できるため、離れた場所からのオンライン診療も検討できます。
