依存症とは?
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依存症という病気について
最初にお伝えしたいのは、依存症は「脳の病気」だということです。
まずお伝えしたいのは、依存症は「心の弱さ」ではなく、「脳の病気」だということです。脳の中の仕組みに変化が起こり、理性よりも「欲求」が強く働いてしまうのです。
「やめたいのにやめられない」というのは、本人の努力不足ではありません。
それでも周囲からは「だらしない」「自分に甘い」と見られてしまい、本人も自分を責めてしまうことがあります。
けれども、依存症は性格の問題ではなく、治療が必要な病気です。
治療ではまず、脳の仕組みや依存のメカニズムを理解し、再発を防ぐ方法を学びながら、自分自身の生き方を少しずつ整えていきます。
「回復」とは、以前の自分に戻ることではなく、これからの人生を新しく歩み直すこと。その道のりを、私たちは一緒に支えていきます。
依存症の種類
| アルコール依存症 | お酒を飲むことをやめられない、飲酒が生活に支障をきたす |
|---|---|
| ギャンブル依存症 | パチンコ、競馬、オンラインカジノなど賭け事にのめり込む |
| 薬物依存症 | 覚醒剤、麻薬、鎮痛剤など特定の薬物への依存 |
| 買い物依存症 | 必要以上の買い物をやめられない |
| インターネット・SNS依存症 | SNSや動画サイトの長時間使用 |
etc..
依存症とは様々な要因によって誰にでも起こりうる病気であり、だれでもきっかけさえあればなりうる病気です。
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アルコール依存症について
この病気は、アルコールをうまくコントロールできなくなった状態のことを言います。少し飲むつもりでもやめられず、やがて生活や人間関係に影響が出てしまいます。
つまり、もう「ほどほどに飲みながら普通に生活する」ということは難しくなっているのです。これは、アルコールの強い依存性によって起こる病気です。
※倉光病院:「アルコール家族勉強会ハンドブック」より一部改変
アルコール依存症の特徴
- コントロール障害
少量でも口にすると、程よい量で切り上げられない。 - 離脱症状(身体依存)
アルコールが切れたとき出現する。 - 強迫的飲酒欲求(精神依存)が起こる。
- 飲酒による弊害が起こっているにも関わらず、酒をやめられない(価値観の逆転)
※1、2を特に、アルコール依存症の2大特徴と言う。
進行のプロセス
ステージ1:習慣飲酒が始まる
だんだんお酒に強くなり、飲む量も増えていきます。
ステージ2:精神依存の形成(依存症との境界)
ほとんど毎日お酒が必要になり、リラックスするには欠かせなくなります。生活の中で「飲むこと」が優先されるようになっていきます。
ステージ3:身体依存の形成(依存症初期)
飲む時間が待ちきれずイライラすることも。家族が控えるよう声をかけることも増えます。
ステージ4:トラブルが表面化(依存症中期)
離脱症状や飲酒行動の問題が目立ち、家庭内でのトラブルや隠れて飲むこと、嘘をつくことも出てきます。
ステージ5末期:人生の破綻(依存症後期~末期)
※慢性進行性の病気で、30代で発症、40代で入院、50代で命に関わるケースも見られます。
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ギャンブル依存症について
ギャンブル依存症は、ギャンブルで借金が膨らんでもやめられず、意志が弱い人がなるものだと思われがちですが、慢性進行性の精神的な病気で誰でもなりうるものです。
ギャンブル依存症になると、年月を重ねる毎にひどくなっていき、借金してまでもギャンブルにのめり込んでいきます。ギャンブルが悪いとわかっていてもどうすることもできずやり続けてしまいます。
ギャンブル依存症の特徴
- 持続的にギャンブルを繰り返してしまう。
- お金の問題が大きくなったり、家族との関係が悪くなったり、自分の生活がうまくいかなくなったりと、困った結果が出ていても、それが続いてしまい、さらに悪くなることがあります。
進行のプロセス
ステージ1:試しにギャンブルをする
ステージ2:ギャンブル依存症との境界線
お金をやりくりしながらギャンブルを楽しんでいる段階であるが、徐々にギャンブルを優先するようになる。
ステージ3:依存の初期段階
ギャンブルでストレスが解消されるという誤った認識が発生し、ギャンブル中心の生活になる。
ステージ4:ギャンブル依存症中期
ギャンブルへの動機づけが強まり、ギャンブル資金を得るため、ギャンブルの機会を得るためなどの嘘をつくようになる。
ステージ5:ギャンブル依存症後期~末期
依存症とは様々な要因によって誰にでも起こりうる病気であり、
だれでもきっかけさえあればなりうる病気です。
少しでも心配がある方や、そのご家族の方はご相談ください。
医療福祉相談科
